理学療法士のパラスポブログ

障がい者スポーツを通してより良い社会の実現を!理学療法士に何ができるか考えます。理学療法士/中級障がい者スポーツ指導員/クラシファイヤー

関東ブロック障がい者スポーツ指導者研修会

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義足で走る姿を間近で観るのは初めて!

 

今日は栃木県宇都宮市で開催された関東ブロック障がい者スポーツ指導者研修会に参加させていただきました。宇都宮に行くのはかなり久しぶり。

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テーマは

「スポーツで活用する義肢装具を学ぶ」

ということで鉄道弘済会義肢装具サポートセンターの臼井二美男先生にお話いただきました。

臼井さんは言わずもがなパラスポーツ界のレジェンドで、日本の義足スポーツの発展を支えている方です。そんな方のお話を直接聴けるなんて本当に光栄です。

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印象に残ったのは、パラリンピック等の競技スポーツで注目の集まっている臼井さんですが、草の根レベルの活動を本当に大切にされているんだということ。

「もう一生走れないと思っていました」という義足ユーザーの方々に「走る」という体験を提供することに尽力されています。みんながパラリンピックを目指せるわけじゃないし、そうじゃなくていい、と。

 

もう一つは1本何十万円もする競技用義足を、なんとか多くの方に提供したい、という想いです。

法人からの支援やチャリティー番組を通した寄付、トップアスリートからの中古品の提供、研究用のモニターなどの手段で義足を集め、それを無償で貸与、調整しているそうです。

競技用義足だけでなく、競技用の車いすはとても高価ですし、保険も適応外。スポーツをやってみたい、と思っても道具を揃えるのはハードルが高いのが現実です。

補助金がもらえても遠征費等で消えていくため、物品支給という形で支援することはほとんどないようです。

それをどうにかしたいんだ、という想いを垣間見ました。

 

本当にみんなにスポーツを楽しんでもらいたいんだなぁ、臼井さんはきっと。

 

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僕も体験させていただきました。普通の義足は大学の講義で履かせてもらったことはありましたが、競技用は初めて。板バネの反発感を体験できました!

 

義足ユーザーでもランニングなどの陸上競技を楽しめるのは全国でもまだ5箇所くらいのようです。

義肢装具士理学療法士のサポートが必要なので簡単ではないと思いますが、もっと気軽に誰でもスポーツを楽しめる環境が整うと良いですね。

千葉でもできないかな???

 

臼井さんが代表を務める切断者スポーツクラブ「ヘルスエンジェルス」は「スタートラインTokyo」という名前に変わったそうです。

切断者スポーツクラブ スタートラインTokyo 

臼井さんについてもっと知りたい方はこちらを。

 

義足ランナー: 義肢装具士の奇跡の挑戦

義足ランナー: 義肢装具士の奇跡の挑戦

 

 

臼井さんの次は菅谷薫先生が考案した「コントロールアタック」という競技の説明&体験でした。それについてはまた後日。

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やっぱり宇都宮の餃子は美味しかった🥟…。