Yusra Mardini "Butterfly" ユスラ・マルディニ 「バタフライ」
結構時間がかかってしまいましたが、
ユスラ・マルディニさんの「バタフライ」を読み終えました。
Butterfly: From Refugee to Olympian - My Story of Rescue, Hope, and Triumph (International Edition)
- 作者: Yusra Mardini,Josie Le Blond
- 出版社/メーカー: St Martins Pr
- 発売日: 2018/05/15
- メディア: ハードカバー
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日本語版も出るってどこかに書いてありましたが、まだ?
ユスラ・マルディニさんのことはUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)のホームページにインタビューが掲載されているのでそちらをご参照ください。
https://www.japanforunhcr.org/archives/yusra_interview
オリンピックやその後のことなどはテレビ等での報道で知っている方も多いかと思います。
この本はユスラさんがシリアで平和に暮らしていた頃から、ドイツに向けた避難、難民選手団としてオリンピックに呼ばれることへの喜びと葛藤が描かれています。(オリンピックの話は最後の方だけ)
「難民」という言葉にあまり馴染みがありませんでしたが、シリアでの日本と同じような当たり前の平和な日常から、一歩一歩戦争に向かっていく様子やそれが彼女自身の生活に影響を与え始める描写は、読んでいて緊張しました。
「戦争」と聞くと、随分昔の話のようですが、世界では今現在も戦争中にある国々があります。そのことをまざまざと感じさせられました。
I want to help change people's perceptions of what refugee is, for everyone to understand that it is not a choice to flee from your home, and that refugees are normal people who can achieve great things if given the oppotunity.
( 私は難民とは何であるか、という人々の認識を変える手助けがしたいと思っています。皆さんに自分たちの家を離れるのは自ら選んだ道ではないし、難民は普通の人間で、チャンスを与えてもらえれば素晴らしいことを成し遂げられる人々だということを理解してもらいたいです。)
これがユスラ・マルディニさんの伝えたいメッセージです。
難民問題やスポーツと社会問題などに関心のある方には是非オススメしたい一冊でした。
ただ、聞き慣れないアメリカ英語が多くて、読むのが大変でした。英検1級に向けた勉強にはちょうど良かったですが。
日本語版を出版中の方々、是非ともよろしくお願いします。