理学療法士のパラスポブログ

障がい者スポーツを通してより良い社会の実現を!理学療法士に何ができるか考えます。理学療法士/中級障がい者スポーツ指導員/クラシファイヤー

はあとふるサロンin山田

今日はレインボーネットさんから講師依頼をいただき、山田町まで来ています。

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昨年に引き続き、2回目の卓球バレー交流会です。

会場は新しくなったばかりの勤労者体育センター。

床はピカピカ、卓球台も新品でした!

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全体的にレベルが上がっており、ラリーも長く続くようになりました。

ルールの理解も深まり、初歩的なファールをする選手も減っていました。

審判としては、どんどん楽になっています(笑)

 

この調子でもっと卓球バレーが普及してほしいですね!

希望郷いわて大会リハーサル大会!

6月11、12日の2日間で希望郷いわて大会のリハーサル大会が行われました。

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メディカルスタッフとしてベンチに座らせてもらうことになり、2日間帯同させていただきました。

岩手県は開催県としての出場が決まっているため、リハーサル大会と言っても、交流戦2試合のみです。

 

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気温30度のいわぎんスタジアムで行われた開会式を見てるだけで倒れそうでした。

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そんな中、岩手県チームのキャプテンによる選手宣誓が無事に終わり、第一試合の前半を見学しました。前半を見学した後は、いつもの練習会場へ移動し、試合当日に合わせたウォーミングアップとトレーニングを行いました。

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事前情報ではウォーミングアップの時間は限られていたため、時間通りにウォーミングアップを終え、スムーズにスタジアムまで移動できるかどうか、時間や手順を確認しながら行いました。

 

 

迎えた試合当日。

かなり気を使って時間を決めていたウォーミングアップの開始時間は30分も早まり、逆に時間が余ってしまう…

まだまだウォーミングアップの内容やテンポなど、未熟なものが多いと反省です。理学療法士が現場に出る時の欠点の一つですね…

 

…というわけでキックオフ!

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初戦の宮城県チーム(石巻)には13-0で快勝!

キックオフから10秒くらいで得点し、きっとウォーミングアップが上手くいったおかげだと自己満足に浸りました(笑)(おそらく気温のおかげですが。)

 

2試合目は、福島県チーム。

1試合目との間隔が40分くらいしかなく、選手たちの疲労が強く見られてる中、なんとか3-1で勝利!

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見事に交流戦2試合を2連勝で終えることができました!

本大会とは大きくレベルが違うため、このまま本大会へ、というわけには行きませんが、選手やコーチの皆さんの努力が実った結果だと本当に嬉しく思いました。

トレーナーやってて一番嬉しかった大会かもしれません^o^

 

 

結果は良かったですが、冷静になって反省してみると、やはり自分のウォーミングアップやクーリングダウンの技術が不足しています。もっと勉強しないといけません。

今回は気温が助けてくれましたが、10月の盛岡はきっと寒い。

そんな中でもキックオフと同時に良いパフォーマンスが出せるようなウォーミングアップを行えるようになりたいものです。

 

あと気になるのは、30分×前後半の試合を2試合続けることで足が攣る選手が続出したことです。

週1回の練習しかできないとはいえ、もう少し基礎体力を向上させる必要があると感じました。

障がい者スポーツから生涯スポーツへ、というテーマも含めて、基礎的な体力を練習以外の日常生活を通じてどうやって向上させればいいのか。

 

課題については、またコーチや監督と相談させてもらうとして、とにかく、リハーサル大会という舞台に参加させていただけたことを本当に光栄に思います。会場で協力してくださったスタッフの方やボランティアの皆様も、本当にありがとうございました!

 

 

スタッフミーティング&練習会


日曜日に、岩手県知的障がい者サッカーチームのスタッフミーティングと練習会に参加してきました。
なんやかんやあって、結構久しぶりになってしまいました(-。-;

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気付けば、希望郷いわて大会のリハーサル大会まであと2週間となり、本大会までも5ヶ月を切りました。
リハーサル大会では、メディカルスタッフとしてベンチに入れてもらうことになり、もちろん、選手たちが良い試合をできるのが一番ですが、私個人としても、またとない機会だし、結構ワクワクしちゃってます。

選手たちは、と言えば、久しぶりに練習を見たところ、以前に比べ身体つきが良くなったり、技術的な向上が見られる選手もいました。
とは言うものの、練習は週1回、仕事やプライベートに忙しく、毎週参加するっていうのも難しい現状がありますし、目覚ましい改善があるか、と言われれば難しいとは思います。

そもそも、知的障がい者がサッカーをする、ということはどういうことか考え直さないといけません。

平成24年度の障害者白書によると、
事業所で働く常用労働者全体の平均月収は26.4万円に対して、身体障がい者は25.4万円、知的障がい者は11.8万円、精神障がい者は12.9万円
就労継続支援A型では7.2万円、B型では1.3万円
です。

普通に働いても健常者の半分以下の給料しかもらえない。そんな中で健常者と同じようにスパイクや練習着を買って、電車代を払って練習会場まで行く、っていうのは、並大抵の想いでできることじゃありません。

ある選手からそういう話を聞いて、本当に、練習に集まった選手たちは素晴らしいな、と感じました。

もちろん、練習や試合を通して上手くなってほしいけど、まずその前に、選手たちが練習を続けられる環境を維持することが重要です。
希望郷いわて大会が終われば、きっと補助金助成金は減ってしまうのだろうけど、大会を通して、見ている人に、これからも続けてほしいな、と思ってもらえる試合をしてほしいですね。

"少なくとも"47年に一回は、どこの都道府県のチームにも参加機会が与えられる全国障がい者スポーツ大会っていうのも素晴らしい大会だな、と改めて感じます。

そんな大会に携わらせていただけることは人生で1、2を争うくらいの光栄です。
その分、選手たちが全力を出せるように、トレーナーとしても良い準備をしたいと思います!

第1回テーピング勉強会


昨日、私が働くハートランド宮古で、第1回テーピング勉強会を開催しました。

スポーツに関わっている/関わりたい理学療法士作業療法士精神保健福祉士と一緒に基本的な足首への巻き方を練習しました。
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ただ巻くだけなら、本読めば誰でもできます。

誰でもできるスポーツテーピング

誰でもできるスポーツテーピング


学生の頃にオススメしていただいた石山修盟先生の本は分かりやすく、本当に「誰でもできる」気がします。
でも、わざわざ理学療法士が巻くんだから、「なぜそこに巻くのか」「なぜその方向に巻くのか」そもそも何のために巻くのか、というところを明確にしながら巻いてもらいました。
「なぜ」を考えられれば、手順は覚えられるはず。
考えながら巻ければ、選手一人一人、障害一つ一つに合わせて巻けるはずです。

情報が溢れ、脳死社会になった現代では、「考える」必要性が高まっています。

あとは練習あるのみ!
ササっと綺麗に巻けることも現場では大切です。

うちの新人作業療法士は1時間経っても手でテープを切ることができませんでしたが苦笑


第2回をやるつもりはありませんでしたが、ホワイトテープだけで1時間経ってしまったので、キネシオテーピングについては次回へ。
私個人としてはキネシオテーピングを学んでから一層、理学療法や治療の面白さに気付けた気がします。というわけで、次回はテーピングの更に深い世界へ!


バリアバリュー

読書日記③「バリアバリュー 障害を価値に変える」
ミライロ代表取締役 垣内俊哉さんの本を読みました。

バリアバリュー  障害を価値に変える

バリアバリュー 障害を価値に変える


度々Facebookのタイムラインに出てきていたので、気になってた本です。

日本がもし100人の村だったら、
男性49人
女性51人
LGBT8人
高齢者26人
子供15人
妊婦1人
左利き10人
障害者6人
外国人1人
だそうです。
10人に1人は左利きなのに、ハサミも、自動販売機のコイン入れも、Suicaのタッチする場所も、ほとんどが右利きの人に便利なように作られています。
そういう風に言われれば、確かに「バリア」は人ではなく、環境にあるのだと実感できます。
そのバリアをハードやハートの面から変えようとしているのが、ミライロの垣内さん。

人それぞれ持つバリアは本当に克服しなければいけないものでしょうか?
もちろん「障害」はない方が良いに決まっています。しかし、時に「価値」へ変わる瞬間があります。見方を変えればそれが「強み」になることもあります。

それが「バリアバリュー」です。

垣内さんがそう考えるまでの過程も本の中で描かれています。
垣内さんは「歩きたい」という強い希望を持ち、できる限りの最大限の努力をされました。
それでも、「歩けない」という現実に気付き、「歩けなくてもできること」を探し始めました。
登りきった先の景色を見たわけです。

つまり、山を登りきらないと、その先は見えない。
自分は、担当している利用者さんが登りきれるまで支えられているのでしょうか。
登りきれてないのに、「障害があってもできること」を探させてないか。
そんな疑問も湧いてきます。

でも、登りきった時に、垣内さんのように気持ちを新たにできれば良いですけど、「いつまで経っても治らない」と鬱々してしまうことも多いように思えます。
特に片麻痺に対し、麻痺の回復や促通ばかりに焦点を当てたリハビリテーションを受けた結果、いつまでもリハビリテーション専門職に依存的になり、残存機能を上手く活かせていない人に出会うことが少なくありません。

うーん、難しい!
リハの内容はもちろんですが、声のかけ方や接し方一つで、鬱状態になるか、垣内さんのようになれるか、変わると言っても過言ではありません。


話は変わりますが、この本の中ではミライロの事業の一つである、「ユニバーサルマナー検定」についても述べられています。
予算やスペースの都合でハードを変えることが難しい場合でも、スタッフの対応の仕方などのソフト面を変えることで、問題が解決することもあります。
理学療法士だからと言って、なんでも分かってるわけではありません。
困っていそうな人への声のかけ方など、参考になることが多いです。
ユニバーサルマナー検定、受けてみたい検定です。





「目の見えない人は世界をどう見ているのか」

読書日記②

「目の見えない人は世界をどう見ているのか」を読みました。

目の見えない人は世界をどう見ているのか (光文社新書)
 

 著者の伊藤亜紗さんは美学の専門家。

「自分と異なる体を持った存在のことを、実感として感じてみたい」という変身願望を持つ著者が、視覚障がい者の身体論について語っています。

 

視覚障がい者のことを理解するために、目をつぶったり、アイマスクを使って体験することがあると思います。

でも、

"もともと脚が四本ある椅子から1本取ってしまったら、その椅子は傾いてしまいます。壊れた不完全な椅子です。"

"でも、そもそも三本の脚で立っている椅子もある。脚の配置を変えれば、三本でも立てるのです"

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目をつぶるのは引き算。でも、視覚障害は引き算ではありません。

 

著者の主張は

障害を特別視するわけでもなく、福祉の視点で、「健常者がなにかをしてあげる」存在でもなく、障害を触れてはいけない、タブー化するものでもない

と言うことです。

つい、障がい者スポーツでも「凄い!」と言ってしまいます。

でも、「凄い!」という言葉には「(障害があるのにそんなことができるなんて)凄い!」というニュアンスが含まれています。

 

「凄い!」ではなく、「面白い!」、と好奇の目を向けるくらいがちょうどいいんじゃないでしょうか。

日本の文化と外国の文化を比べるような感じで。

それには優劣や蔑みはありません。

 

既にインクルーシブデザインでは、障害者をものづくりのプロセスに積極的に巻き込んでいます。その中で、障害者は健常者には無い視点を持った価値のある存在です。

 

 

このブログの文章の中でも「障害」と「障がい」をごちゃまぜにしています。

そんなことにこだわる人がいるから、

障がい者スポーツの世界にはめんどくさい人が多い」

なんて言われてしまうわけです。

 

心理的な壁や社会的な壁を超えた、本当の意味での平等な社会、ノーマライゼーションをこの本を通して考えることができた気がします。

 

まだ視覚障害者スポーツに関わる機会はありませんが、視覚障がい者がどんな生活を送って、どういう風にスポーツと関わっているのか興味が湧いてきました。

youtubeでパラリンピック!

今日はyoutube障がい者スポーツについて学ぶ方法をご紹介します。

パラリンピックっていう言葉を知っていても(77%)、中継を見たという人は50%くらいしかいません。

参照:http://para.tokyo/doc/survey201411_2.pdf

 

 

まぁ、「パラリンピック」で検索すれば良いんですが、

国際パラリンピック委員会の公式チャンネルがあります↓↓↓

www.youtube.com

 

特に、「Paralympic Sport A-Z」というコーナーでは、パラリンピックの種目を1分半程度の動画で、ルールやクラス分けなどの概要を説明してくれます。

 

「でも、英語分からないし」という声が聞こえてきますが、

英語が分からなくても大丈夫です!

動画の右下にある、四角いマークを押します。

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すると、英語の字幕が出ます。

次に、設定ボタン(歯車)を押します。

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字幕 英語(イギリス)となっていますので、そこをクリック。

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残念ながら英語、ポルトガル語、中国語以外の字幕はありません。でも、一番下にある「自動翻訳」を選んで…

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その一番下にある「日本語」を選択すると・・・

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日本語の字幕が表示されました!

自動翻訳なので、ちょっとおかしな日本語の部分もありますが、大雑把に理解する分には十分です。

 

 ぜひこの機能を使って、youtubeパラリンピックを楽しんでください♪