ウィルチェアーラグビー 今後の予定
久しぶりの更新です。
理由は簡単、ウィルチェアーラグビー 関係のイベントがほとんど開催されていないから暇なんです!その間に学会発表など本業の方に力を入れてました。
さて、数日前に国際ウィルチェアーラグビー連盟からニュースレターが届き、今後の予定について明らかになったことが多いのでシェアします。
2018年
11月9〜15日:アジア・オセアニア地区予選 @タイ
12月14〜16日:ウィルチェアーラグビー日本選手権大会 @千葉ポートアリーナ
2019年
8月3〜12日:ヨーロッパ選手権Div.A @デンマーク・ヴァイレ
8月23日〜9月1日:パラ・パンアメリカン大会(アメリカ選手権)@ペルー・リマ
9月2〜9日:アジア・オセアニア選手権大会 @韓国・亀尾市(クミ)NEW
10月16〜20日:ウィルチェアーラグビー ・ワールドチャレンジ @東京体育館
2020年
8月26〜30日:東京パラリンピック @国立代々木競技場
2022年
10月:アジアパラ競技大会 @中国・杭州 NEW
(2018年に開催されたジャカルタ大会ではウィルチェアーラグビーは競技として採用されていませんでしたが、2022年には追加されるようです!)
以前も書いた気がしますが、パラリンピックは
Zero Classification Policy
というものがあるので、クラス分けはありません。パラリンピックより前にクラスを付けといてくださいね〜というルールなので、2019年の各地域での選手権大会がクラス分けとしては大きな大会(+カナダカップ)です。
それにしても、ヨーロッパ、アメリカ、アジア・オセアニアって大きな大会が続きすぎじゃない?笑
各地域での選手権大会などの国際大会でクラス分けが実施される場合、世界中の国際クラシファイヤーに募集がかかります。
11月のタイは残念ながら落選したので(行く気満々だったのに!)、2019年はデンマーク・ペルー・韓国のいずれかには参加したいと考えています。
クラス分けパネルは3人1組で、各地域から選ばれるので(例;アメリカ人+オランダ人+オーストラリア人)、日本人はアジア・オセアニア枠で選ばれやすい(はず!)です。
タイ落選して以来、ちょっとモチベーションが下がってましたが、来年に向けて改めて勉強、特に語学!、を再開したいと思います。
IPC Classification Code
前回、国際クラシファイヤーについて書きましたが、そもそもクラス分けってなに?っていう方もいると思いますので、改めてクラス分けについて書きます。
クラス分けに関しては、各競技団体が独自にルールを作って(持ち点制にしたり、カテゴリーを分けたり)それぞれが運営していますが、一応、国際パラリンピック委員会(International Paralympic Comittee:IPC)が示す方針に基づくことになっており、IPCと足並みを揃えることを各競技団体は求められます。
その指針を定めたのが
IPC Athlete Classification Code
です。なんかカッコいい名前です(IPCって付くだけでカッコよく感じる)
なぜそこまでしてIPCはクラス分けを行うのか?それは、
・誰がパラスポーツで競技することができるか
・各競技における障害による影響を最小限にすること
IPCの考えるパラスポーツとは、競技スポーツのことです。障害のある方が全員平等に参加できることは前提にしていません。
なぜならIPCの理念は
「パラアスリートが、スポーツにおける卓越した能力を発揮し、世界に刺激を与え興奮させることができるようにすること」
だからです。少なくとも刺激を与え興奮させることができるレベルの競技でないとなりません。
そして、その競技が、障がいの程度ではなく、個々人の能力によって競われることが重要なので、クラス分けが必要なんです。
障がいの軽い人だけが金メダルを取れるような仕組みはダメです。そりゃそうですよね、でも未だに競技によっては軽い障がいの人しか勝てない競技もあります…
クラス分けってIPCの理念を実現するためにもとっても重要な位置付けなんです。自分で書いといてなんですが…クラス分けって良い仕事だー。やりがいありますよー!
さて、じゃあ、どんな障がいならパラリンピックに出ることができるのか、実は決まっています。
- Impaired muscle power:筋力低下、脊髄損傷や二分脊椎、ポリオなど
- Impaired passive range of movement:他動的関節可動域制限、先天性関節拘縮症など、関節炎のような急性症状は含まれません
- Limb deficiency:四肢欠損、切断や先天性の欠損など
- Leg length difference:脚長差、外傷や先天性によるもの
- Short Stature:低身長、小人症など
- Hypertonia:過緊張、脳性麻痺や脳外傷など
- Ataxia:運動失調、脳性麻痺など
- Athetosis:アテトーゼ(不随意運動)脳性麻痺など
- VIsual Impairment:視覚障がい
- Intellectual Impairment:知的障がい
この10障がいだけです。精神障がいや聴覚障がいは含まれません。
聴覚障がいについては分かりやすい記事を見つけたのでご紹介します。
https://whitebox-inc.com/library/deaflympics/
(別に聴覚障がいや精神障がいを差別しているわけではありません。いろいろ歴史があるんです。少なくとも聴覚障がいは自らの意思でIPCから離れたみたいです)
10種類って以外ですよね。日本の身体障害者手帳では音声・言語・咀嚼の障害と内部障害も含まれます。
ちなみに、上記の10障がいのうち、Short Stature(低身長)については日本では障害に含まれません。(757年の養老律令には侏儒の記載があったようですが。)
手帳が発行されないため、「障がい者ではない」と思っている方もいると思いますが、陸上や水泳、バドミントンに参加できるチャンスがありますので、ぜひお近くに身体能力の高そうな方がいれば競技団体へ連絡を!
というわけで、クラス分けを知ればますますパラスポーツが楽しくなると思います!
IPCやClassification Codeについては引き続きお伝えしていきます。
ではまた。
国際クラシファイヤーへの道
世界選手権の後、横浜でリーグ戦があったり、車椅子バスケやボッチャの世界選手権があったり、動画を観るので忙しく更新してませんでした。
10月からはアジアパラ競技大会も開催されます。ホント忙しい。
ウィルチェアーラグビー は(なぜか)アジアパラ競技大会には入ってないのでひと休み。車椅子バスケを楽しみます。
さて、国際クラシファイヤーとして歩みを始めましたが、国際大会のクラシファイヤー(クラス分け委員)ってどういう風に選ばれるか、どこにも書いていません。
ウィルチェアーラグビー の場合、国際クラシファイヤーになると、国際ウィルチェアーラグビー 連盟のメーリングリストに入れてもらえます(もちろん英語)
そこで、ヨーロッパやアメリカ、アジアでの国際大会の情報や、クラス分けルールについての情報などが共有されます。
「こういう大会があるけど、誰か行ける人〜?」
って感じで募集がかかり、日程が合えば応募する、っていう感じです。
現在、僕もある国際大会への応募を考えています。国際クラシファイヤーでびゅー。
しかし、6人選ばれるうち、内訳が(レベル4:4人、レベル3:1人、レベル2:1人)ということが多いので、レベル2が選ばれる確率はとても低そう。積極的な応募が必要そうです。
But‼︎
募集が遅い!だいたい募集が来るのが2ヶ月前。
国際連盟のホームページに「ラグビーカレンダー」っていうのがあるくせに、そのカレンダーに載ってない大会の募集ばっかり来る!
サラリーマンにとってはとても厳しい。
2ヶ月前って、場合によっては次シフトです、休みの希望間に合いません。。。
大会はだいたい7〜8日間、そもそもそんなに休みを取るのも難しい。
今後、クラス分け委員を希望される方は、
時間の融通が利く職場探し
が重要かもしれません。(そんな職場、日本にあるかな?)
流石に日程が分からないと年間スケジュールも何も立てられないので、調べられることは調べます。
来年アメリカ大陸で開催予定なのが、パラ・パンアメリカン競技大会。
場所はペルー・リマです。
期間は2019年8月23日〜9月1日。
そこでウィルチェアーラグビー のアメリカゾーン選手権が開催されるはず。
そこのクラス分けパネルへの参加を狙ってます。ペルー行ってみたいだけ
Juegos Panamericanos y Parapanamericanos - Lima 2019
パラパンアメリカンのホームページ。
FacebookもTwitterもあります。(こっちで情報拾った方が早いかも)
https://www.facebook.com/lima2019juegos
他の競技も開催されるので、ウィルチェアーラグビー 以外の競技に関わりたい方もスケジュールは要チェックです。
情報を集める力って大事ですね、さすがインターネット社会。
2018 IWRF World Championships!
5日から始まったウィルチェアーラグビー の世界選手権はあっという間に終わってしまいました!
なんと日本は優勝!!!!
準決勝でアメリカに勝った時点で大興奮でしたが、まさか優勝するとは!!!
Gold Medal Game | 2018 IWRF World Championships
この試合は伝説になるかもしれません!
試合は生では観れなかったので情報をシャットダウンし、夜に観るのを楽しみにしてたのに…
まさかのスポーツナビの通知!笑
その後も国際クラシファイヤーの方が祝福のメールをくれて結果分かっちゃうし…
嬉しいけど、ちょっと複雑w
本当に面白い試合だったので、まだ観てない方はぜひ!!!!!!
ウィルチェアーラグビー 、やっぱり面白いなって思いました。
選手の皆さん、コーチ・トレーナー・スタッフの皆さん、おめでとうございます!
これまでウィルチェアーラグビー を支えてきた先輩方の功績です。
東京パラリンピックも楽しみ!
ウィルチェアーラグビー 予選リーグ
8月5日からオーストラリア・シドニーで世界選手権が始まりますが、オーストラリアなんて遠くて観に行けません!
トラベル子ちゃんで調べても往復9万円くらい…
でも8月には横浜でもウィルチェアーラグビーが観れます!
ウィルチェアーラグビー日本選手権大会Bリーグが8月25,26日の2日間、横浜ラポールで開催されます。
参加チームは
BLITZ
横浜義塾
の3チーム。
レギュレーションが定かでないですが、恐らく上位2チームが日本選手権に進んで、最下位のチームは9月に福岡で開催されるプレーオフに進出します。
会場は日産スタジアムのすぐ横!最寄駅は新横浜です。ぜひご観戦に!
って調べてもどこにも書いてない!連盟HPも2016年の情報しか書いてない…
Facebookとかで情報来るのってだいたい直前だし、関係者しか知らない&来ないっていうんじゃちょっと寂しいですよね。
サッカー日本代表は盛り上がるけどJリーグはガラガラ、みたいな?
せっかくなんで観に来てもらいたいですねー!
個人的には横浜ではクラシファイヤー大集合で、普段はなかなか会えない先輩方に会えるのはとても楽しみです。カナダの報告もさせていただけるし。
というわけでお時間がある方は是非横浜へ!
7/29 Paralympic Movement
(1日遅れましたが…)7/29は第1回ストークマンデビルゲームズから70周年の記念日!
Andrew Parsons | Stoke Mandeville 70th Anniversary - YouTube
70年前にグットマン博士が始めた障がい者の為のスポーツ大会は、現在はパラリンピック・ムーブメントとして進化を遂げています。
Twitterでは多くの選手たちが記念日を祝福しています。
♥️ 70 years ago, the Paralympic movement started at Stoke Mandeville. I am forever thankful to Dr. Guttmann for putting together what ended up becoming the Paralympic Games! Looking forward to Tokyo 2020. #paralympicsisthebest pic.twitter.com/yepfyXJ4KV
— Jessica Long (@JessicaLong) 2018年7月29日
Happy Birthday @Paralympics
— Sophie Hahn MBE (@SophieHahnT38) 2018年7月30日
Thank you for inspiring me to challenge myself and be the best I can be. #Paralympics #70 pic.twitter.com/cFIgnMSgHW
パラリンピックの存在は本当に多くの人の希望になっています。
僕がクラシファイヤーとして障がい者スポーツに関わってて良かったと思うのは、町で障がいを持った方を見たとき、「この人は何ができないかな?」と考えるのではなくて「この人は何ができるかな?」っていう視点で見るようになったこと。
試合会場で先輩が若い選手に車の移乗方法や飛行機の乗り方を教えている姿を見るのも素晴らしい光景だと思います。
グットマン博士の功績に感謝するとともに、それを引き継いだ中村裕先生や諸先輩方の貢献に頭が下がります。そういった歴史をしっかり引き継いでいけるように…
GIO 2018 IWRF ウィルチェアーラグビー 世界選手権!
あと10日でウィルチェアーラグビー の世界選手権開幕!
参加するのは
オーストラリア🇦🇺
アメリカ🇺🇸
カナダ🇨🇦
日本🇯🇵
イギリス🇬🇧
フランス🇫🇷
スウェーデン🇸🇪
デンマーク🇩🇰
コロンビア🇨🇴
ブラジル🇧🇷
ポーランド🇵🇱
アイルランド🇮🇪
の12カ国。
東京パラリンピックに向けた前哨戦、チームリストも公開されました。
日本チームは以下の通り
Kae Kurahashi
Kotaro Kishi
Tomoaki Imai
Hidefumi Wakayama
Seiya Norimatsu
Kazuhiko Kanno
Masayuki Haga
Yu Nagayasu
Yukinobu Ike
Daisuke Ikezaki
Shinichi Shimakawa
Katsuya Hashimoto
おそらく、ホームページやフェイスブックページで生中継される(はず)
もちろん日本チームを応援しますが、ブラジル、コロンビア、ポーランド、アイルランドはまだ観察したことないチームなので、どんな選手がいるのか楽しみです!