テクニカルクラシファイヤー!?
国際ウィルチェアーラグビー連盟より、アナウンスがありました。
http://www.iwrf.com/?page=iwrf_news&id=658
試験的に、「テクニカルクラシファイヤー」というものが始まるようです。
元各国の代表選手で構成されるクラシファイヤーで、従来の医学的なバックグラウンドを持った(医師、理学療法士、作業療法士など)クラシファイヤーとともにクラス分けに携わるようです。
すでに水泳、陸上では技術委員➕医学委員の2名体制でクラス分けが行われている競技もありますし、頚髄損傷だけでなく、神経筋疾患や脳性麻痺の選手が増えてきている中で、よりコート上での妥当性が求められていくんでしょう。
理学療法士としての役割はそれほど大きく変わらないんじゃないかと想像しますが、今までは専門職間で専門用語を用いて議論してたのが、今後はスポーツのバックグラウンドが強い人とも密なコミュニケーションを取っていかなきゃいけなくなるんだろうな、と。理学療法士としての見解をより分かりやすく伝えなければ。
それを国際資格を取れば英語でやっていかないといけません。
ますますコミュニケーションが大事って話です。
英語に関しては自動翻訳システムが更に進めば、同時通訳くらいしてくれそうですが、結局、相手に伝わりやすい言い方や自動翻訳されやすい日本語の選び方が求められるわけで…
最近読みたい(図書館待ち)本はこちら。
働きたくないイタチと言葉がわかるロボット 人工知能から考える「人と言葉」
- 作者: 川添愛
- 出版社/メーカー: 朝日出版社
- 発売日: 2017/06/21
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (2件) を見る
Wheelchair Rugby Quad Nations
平昌パラリンピックが始まりました!
さっそく日本代表はメダルを獲得し、これからメダルラッシュの予感⁉️
そちらも目が離せませんが、実はウィルチェアーラグビーの大会も昨日から始まっています。
会場はイギリス、レスターです。
サッカー日本代表の岡崎慎司選手がプレーするレスターシティの本拠地ですね。
オフィシャルFBページではウィルチェアーラグビー日本代表と岡崎慎司選手が交流している写真もアップされていました。
もう2日目の日本戦も終わってしまいましたが、残りのスケジュールはこんな感じ。
BBCのウェブサイトで配信もされています。(ライブじゃなくても見れます)
Watch live Wheelchair rugby - Quad Nations - BBC Sport
パラリンピック同様に注目です!
ウィルチェアーラグビーは今月のQuad Nations、5月にジャパンパラ、6月にカナダカップ、8月にシドニーで世界選手権と大会が続きます〜
コ・イノベーション研究所セミナー「共生社会×スポーツ×障害者の社会参加」
本日、東京国際フォーラムで開催されたコ・イノベーション研究所主催のセミナーに参加してきました。
COIL | コ・イノベーション研究所 | COILセミナーVOL.13『共生社会×スポーツ×障害者の社会参加』を開催します
テーマは「共生社会×スポーツ×障害者の社会参加」ということで、ドイツからホルスト・ストローケンデル博士にお越しいただきました。
ストローケンデル博士は「障がい者スポーツの父」と呼ばれる障がい者スポーツ界のレジェンド!先月の義肢装具士の臼井さんに引き続き、とても貴重な機会を得ることができました。
ストローケンデル博士の話はまた後日まとめるとして、今日は研究所の代表理事の橋本大佑さんを始め、いろんな方々にお会いすることができました。
セミナーの冒頭で橋本さんから「群盲象を評す」の話がありました。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/群盲象を評す
詳しくはウィキペディアを見ていただくとして、つまりは
『物事や人物の一部、ないしは一面だけを理解して、すべて理解したと錯覚してしまう』
ということです。
橋本さんの話に出てきましたが、いわゆる「障がい者スポーツ」っていうと定義がはっきりしません。障がい者がやるスポーツなのか、障がい者“も“やるスポーツなのか。それともスポーツそのものを指すのか、そういう行動のことなのか。曖昧。
そして、障がい者スポーツに関わる人もいろいろいる。
確かにいろんな人に出会います。
競技力向上に尽力している人、普及に力を入れている人、熱い想いがある人、ただなんとなく興味がある人…
それぞれが障がい者やスポーツなどと関わってきた経験があり、体験があります。それには感情も伴います。
今日のセミナーや懇親会を通して、改めて、その一つひとつ、一人ひとりが正解でもなく、間違ってるわけでもないんだなーって感じました。みんな一生懸命で素敵だなって。
人の話を聞いていると、不安になったり、心配してしまうこともありますが、今は自分がやれることをしっかりやろう。どっちみち、良くも悪くもそれは象の一部でしかない。
だがしかし!ストローケンデル博士はめちゃくちゃ熱くて、想いがひしひしと伝わってくるセミナーでした!某国の現状にはかなり批判的でしたし笑
80分の予定が100分、そしてまだまだ喋り足らなそうでした!
関東に戻ってきて一番参加したかったのがコ・イノベーション研究所のセミナー!
仕事や育児の都合でなかなか参加できませんでしたが、今回は本当に参加して良かった!
ストローケンデル博士、橋本さん、スタッフの皆様、ありがとうございました。
考える障害者
"車いすの芸人"ホーキング青山さんが書いた「考える障害者」という本を読みました。
普段、テレビも見ませんし、ラジオも聞かなくなったので、有名な人なのかどうかもわかりませんが、youtubeチャンネルもあるようです。
『週刊 ホーキング青山』2/13「ホーキング青山がパラリンピックを見ないワケ&小学校でアルマーニを制服にするのをやめさせる奇策!?」
この本は車いす芸人であるホーキング青山さんが、世間の障がい者の見方やパラリンピック、乙武洋匡さんのこと、やまゆり園事件等々について”当事者側の意見として”言いたいことを言っているっていう内容です。
とにかく
「同じ人間として扱ってほしい」
という主張が伝わってきます。
「障害者も普通の人間だ」と言えば、多くの人が「そうでしょうね」と答えるだろう。でも、それが実は当たり前にはなっていない。そこが問題なのだ。
障害者を差別・区別しないっていうのは頭では分かってても、具体的な行動に移すって結構難しい。心のどこかにバリアがあるんでしょうね。
僕は町で車いすユーザーの方を見かけると、
「あの人はウィルチェアーラグビーできるかな?3.5点かな?いや、4.0(出場資格なし)になっちゃうかな?」
「他のスポーツだったら何ができるかな?」
っていう視点で見てしまいます。片麻痺の方だったら「もう少し装具を調整すれば効率良く歩けるんじゃないかな?」って。
健常男性を見て「あの人は何のスポーツができるかな?」なんてことは考えないわけで、ある意味で差別していると言えば差別していることになってしまうんでしょう。
でも、そもそも目の前にあるもの・ことをバイアスをかけずにあるがままに見るってこと自体かなり難しいように思えますし、考えれば考えるほど分からなくなってしまいます。
とにかくそんなことを考えるきっかけを作ってくれた本でしたー。
パラスポーツに関わるには?
連日、職場ではオリンピックの話しかしてない気がしていますが、平昌パラリンピックまであと3週間を切りました。
パラリンピックへの関心が高まる中、「障がい者スポーツに関わりたいです」とお声をかけていただくことも増えました。中級指導員を取りたいと思ってる理学療法士の方々にも多く訪問していただいてるかと思います。じゃあ、どうやったらパラスポーツ/障がい者スポーツへ関われるのか?
今度の平昌パラリンピックでは6種目が開催されます。
東京パラリンピックでは22種目。
- アーチェリー
- 陸上競技
- ボッチャ
- 自転車競技
- 馬術
- 視覚障害者5人制サッカー
- ゴールボール
- 柔道
- パラカヌー
- パラトライアスロン
- パワーリフティング
- ボート
- 射撃競技
- 競泳
- 卓球
- バレーボール
- 車いすバスケットボール
- 車いすフェンシング
- ウィルチェアーラグビー
- 車いすテニス
- パラバドミントン
- パラテコンドー
これら以外にも、電動車椅子サッカーや脳性麻痺7人制サッカー、ゴルフ、ダンス、セーリングなどがパラスポーツとして挙げられます。
パラスポーツに関わりたいなら、そのどれかの競技と関われば良いんです。
一番大事なのは行動すること。
「今ある選択肢の中でどれができるかな、まずやろう」みたいなほうがいいのです
と著書の中で落合陽一さんは言っています。
もともと〇〇の競技をやっていた、知り合いがチームに関わっている、近所で練習している…などなどきっかけはいろいろあると思います。そういった自分が持てる選択肢の中からできそうなことからまずやってみれば良い。ボランティアだっていろんなところで募集しているし、地域で活動しているチームは結構いっぱいある。理学療法士としてにこだわらず、チームスタッフとして、クラシファイヤーとして、審判として、あなたにできることはいっぱいあります。
とにかく行動してみるしかない。
そこでやってる人と会って話してみないと何も分からないし、自分がどう感じるかも分からない。
僕はそうやって知的障がい者サッカーやウィルチェアーラグビーと出会ってきました。
受け入れるチームや団体からすれば、どこの馬の骨かも分からない人に突然来られたら困るかもしれませんが、人を選べばいいし、人から選ばれるように振る舞うべき。
とにかく僕は2020年を過ぎると忘れ去られてしまうようなしょうもない風潮をどうにかしたい。そのためにもいろんな人、特に若い理学療法士さんにはもっとパラスポーツに関わってほしい!
きっかけづくりなら今が一番のチャンスです!
近くのチームの検索はこちらで!